唐津やきもん祭り｜ギャラリー唐重（KARAE）「天平窯」から楽しむやきものトリップ

　
　やきものの里である唐津では、ゴールデンウィーク恒例イベント「唐津やきもん祭り」を、今年はオンラインで開催。やきもの作家対談のweb配信や商店街での作品展示販売などが行われています。そんな中、KARAEでは１F「ギャラリー唐重」では「天平窯展」を開催！さらに、各テナントでも、やきものにまつわる様々なイベントを開催しています。そこで今回は、ギャラリー唐重からはじまる、KARAEにまつわるやきものショートトリップをご紹介します。

　KARAE1Fのギャラリー唐重では、ゴールデンウィーク期間中の特別企画として「天平窯展」を開催。唐津では初めてとなる今回の天平窯の展示会では、窯主の岡晋吾さん、岡さつきさん、弟子の飯田隼人さんの作品、計約130点以上が一堂に並びます。

　枠にとらわれない作風を持つ岡晋吾さんは、そのオリエンタリックさが人気を博し、全国各地にファンを持つやきもの作家さんです。色絵、染付、白甕（ハクジ）、安南…と、国内外問わず様々な技術を駆使して生み出される作品は、別名”岡晋吾焼”とも呼ばれており、岡さんの独自の世界観を作り上げています。ひとつの作品から様々な景色や表情が見える様はまるで絵画のようです。見るたび、使うたびに、いろんな世界を見せてくれる器です。

　同じく岡晋吾さんのパートナーである、岡さつきさんも、天平窯の自由な作風で半磁器のスタイルを駆使しながらも、女性らしい繊細で華やかな絵柄が心くすぐる器がならびます。さつきさんらしいこまやかで柔和な器たちは、おもわず盛るお料理をいろいろと思い浮かべたくなるような魅力に溢れています。半磁器なので軽くて、繊細なつくりでも丈夫なのは日頃使いをする上でも嬉しいですよね。

そして今回の「天平窯展」が展覧会デビューとなる飯田隼人さんの作品が並びます。岡さんらとは違い、刷毛目唐津や絵唐津、粉引き唐津など伝統的な唐津焼でありながら、ちょっとポップな絵柄や色が入り、天平窯らしい遊び心を感じるあたたかみのある作品が並びます。

思わず我が家のダイニングに持ち帰りたくなる天平窯の三者三様の作品たち、是非この機会にプレオープンした「ギャラリー唐重」（7月に本格的にOPEN予定です！）に遊びに来てみてください。

▼イベント情報「天平窯展」
・会期：4月29日（木）～5月5日（水）10：00～18：00
・場所：KARAE1階ギャラリー唐重
● 天平窯・岡晋吾さんインタビュー記事はコチラ

　続いてご紹介するのは、KARAEから徒歩2分の「中町Casa」で開催されている「鳥巣窯展」です。

　鳥巣窯の窯主・岸田匡啓さんの手から生み出される作品は、唐津焼の伝統的な技法を駆使しながらも、どこかモダンで、洋食器すら思わせる繊細な器。静岡出身の岸田さんは、唐津焼に惹かれて唐津へ移住し、川上清美氏のもとで修業ののち独立した、若手やきもの作家の新鋭です。

「奥深く、多面的な器を目指したい」と話す岸田さんの展覧会には、その言葉に違わず、料理店に置いても遜色なく、一般家庭のダイニングにも馴染んでくれるような器が並んでいます。伝統を重んじながらも唐津に新しい風を吹かせる作品です。

▼イベント情報「鳥巣窯展」
・会期：4月29日（木）～5月5日（水）10：00～18：00
・場所：中町Casa2階
● 岸田匡啓さんインタビュー記事はコチラ！

　もっとお手軽に唐津焼を楽しみたい！そんな方にオススメしたいのが、唐津焼から型を取ったクッキーです。KARAE1階の唐津焼陶板アートが施されたカフェ＆ダイニング「KARAE TABLE」では、由起子窯・土屋由起子さんの唐津焼から模ったクッキーをご用意。クッキーのかわいらしい菊の文様は、由起子さんの菊文様の小皿から着想されました。まさに”味わえる”唐津焼です。